Traceは痕跡という意味で、その語源はラテン語のtrahereに由来し、引っ張ること、線を引く、跡をたどるを意味する。
『Trace of being』は型紙を使ってフロッタージュによるドローイングを行なう作品シリーズです。traceは痕跡という意味で、その語源はラテン 語のtrahereに由来し、引っ張ること、線を引く、跡をたどるを意味します。特定のモチーフを決めて、その形をドローイングしたものを刃物で切り取り型紙を自作します。その型を原型に複製してさらに型紙を作ります。さらにそれらをかさねて出来る不定形な形を紙の下に敷いてドローイングを行なうと、線の軌跡によって紙の下にあって見えなかったものがあらわれてきます。本シリーズは破墨プロジェクトで長谷川三郎(1906‐1957)について関心を持ったことから乾式拓本技法をヒントに展開しました。拓本墨、色鉛筆、クレヨンのバリエーションがあり、それぞれの画材によってあらわれ方が異なります。かたちを明確にうつしとることが目的ではなく、描く運動の軌跡によって生起するかたちや空間のあらわれに関心があります。
Stone(rudding ink)
Stone(colored pencil)
Stone(pastel crayon)
Wondervogel(rudding ink)
Wondervogel(colored pencil)
Wondervogel(pastel crayon)