日本画ってなんだろう?この講座では1人の日本画家や1枚の作品に焦点をあて、様々な観点から日本画の鑑賞を試みます。
第3回は7月19日~9月8日まで京セラ美術館で開催する大回顧展「奥村厚一 光の風景画家」展に着目します。
レクチャー後は実物の奥村厚一の掛軸を一緒に鑑賞しながら、表具や作品の材料技法に ついても読み解いてゆきます。
申込締切:8月18日(日)までに電話またはフォームからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/158Tp4apgdbzlcZSeIt-rkhsNDQssp05U8hT1tlwPnB4
*奥村厚一
1904年、京都市北区生まれ。京都市立絵画専門学校研究科へ進学すると同時に、西村五雲に師事。官展を中心に京都や信州などの土地を題材に、精緻な筆致に鋭く季節を捉えた風景表現を発表し、1946年に《浄晨》で特選を受賞。その2年後、1948年に「世界性に立脚する日本絵画の創造」を目標とした団体「創造美術(現・創画会)」を結成して官展を脱退。それまでの繊細な描線から、太い輪郭線や、面として大きく対象を捉え大胆に抽象化し、写生をもとに自然現象や木々の生命感を強調する作風を展開する。日本の四季の風景をてらいなく描いた作品は、普遍性と平易な魅力を湛えている。
京都市立芸術大学、嵯峨美術短期大学の教授として後進の指導にあたる。
本講座の STUDYポイント
・奥村厚一の絵画における表現について考える:特筆される光と水の多彩な表現について
・近代日本画における奥村厚一:小野竹喬~東山魁夷のあいだで
・実物でぜひ感じてほしい奥村厚一の理知的で巧みな造形力
・展覧会「奥村厚一 光の風景画家」を(~9月8日)をより深く楽しむ
*奥村厚一の作品は平易な絵に見えるかもしれません。しかし、材料の特性を把握して新岩絵具を巧みに扱い、画面が違和感なく整理され、しかもその事で実際の印象を的確に感じさせる冷静さがある。どういうことか?
これは実物を前にして一緒に見ないとなかなかわかりにくいかもしれません。しかし、そうした事を意識しながら見てみると、日本画の材料技法の特徴やジャンルを問わず実際に絵を描く際のヒントになることもたくさん見えてきます。
本講座の PLAYポイント
・レクチャー後、奥村厚一作品の実物1点をじっくりと鑑賞します。日本画の絵具の性質の違いをいかに巧みに扱っているか、つまり画材の使い方や技法、作画におけるポイントなどを画家の視点で仔細に分析してみます。そのことで日本画の鑑賞や作画について理解を深めます。
・掛軸は東洋絵画の伝統的な形式の1つです。形式や構造、裂の種類など実物を見ながらワークシートを使って学びましょう。
対象:日本画に興味のある方、日本画の見方について興味のある方、 日本画をはじめたい方、 日本画初心者、日本美術史や伝統文化に興味のある方、日本画の画材や技法に興味のある方
開催日:8月20日(火) 13:00~15:30
定員: 10名程度
参加費:¥4,000
場所:海外移住と文化の交流センター(KOBE STUDIO Y3 3階306室)
当日の準備:マスク、筆記用具(鉛筆もご持参ください。)
持ち帰れるもの:⓵日本画鑑賞ガイド-奥村厚一編(講師が本講座用に資料として作成)
➁ワークショップ成果物(講師作成のワークシートを使い、作品および掛軸の構造 や材料についても記録してゆきます。)
申込締切:8月18日(日)までに電話またはフォームからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/158Tp4apgdbzlcZSeIt-rkhsNDQssp05U8hT1tlwPnB4